「お茶」「えんぴつ」——単語だけで要求が飛んでくる。学校で先生に何か伝えたい時、隣の席の子に借りたい時、言葉に詰まって黙り込んでしまう。そんな場面に、心当たりはありませんか。
「言い方がわからない」のは、性格でも我慢が足りないわけでもありません。頼みごとには、実は組み立ての「型」があります。
このプリントは、その型を3つのステップに分けて、絵と短い文で体験できる教材です。
おねがい しよう プリント


おねがいを 言葉にする 前に 知っておきたいこと

頼みごとを言葉にするには、実は頭の中でいくつもの作業を同時にこなす必要があります。
「誰に声をかけるか」「何をしてほしいか」「どんな順番で言うか」「言い終わったら何と返すか」——大人は無意識にこなしていますが、ワーキングメモリ(短期的に情報を保持しながら処理する力)に負荷がかかりやすい子にとっては、この同時進行がとても大変です。
だから単語だけがぽろっと出てきたり、そもそも声が出なかったりする。
「言えない」のではなく「組み立てが間に合わない」と捉えると、関わり方が変わってきます。
このプリントでは3ステップ(①呼びかける/②してほしいことを伝える/③お礼を言う)に分解しているので、頭の中で全部を一度に組み立てなくても大丈夫。
プリントに取り組む時は、ヘッダーの3コマを一緒に指でなぞりながら「①せんせい、って よぶんだね」「②おかわりが ほしいです、って つたえるんだね」と、ステップを声に出して確認してあげてください。
手が止まったら「まず、だれに よびかける?」「なんて おねがい する?」と、1つずつ分けて聞くと言葉が出やすくなります。
書けない時は口で言った言葉を大人が代筆してOK。
完璧な文でなくても、「ゆうとくん」「みせて」「ありがと」で十分成立しています。
日常で般化させるには、家族の会話で大人自身が「おかあさん、これ とって ください」、やってもらったら「ありがとう」と型を声に出してモデルを示すのが効果的です。
目に見えないルールは、繰り返し耳にすることで自然に身についていきます。
こうした「見えないルールを見える形にする」アプローチには、視覚的なSST教材が相性抜群です。
会話のパターンをイラストと吹き出しで整理できるSST絵カードは、プリントで学んだ型を実生活の場面で思い出すきっかけになります。
もう少し体系的に学びたい場合は、家庭でも学校でも使える解説書が、保護者・支援者にとって心強い一冊になります。
これができたら、次は「たすけて」が言える練習にチャレンジしてみてください。
「おねがい」は日常の依頼、「たすけて」は本当に困った時の援助要請。
似ているようで場面の切迫度が違うため、別々に練習しておくと、いざという時に言葉が出やすくなります。
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今回のプリントとあわせて取り組んでみましょう!





