「この『上』は、うえ? それとも、じょう?」——宿題の音読でお子さんの手が止まって、どう答えたらいいか迷ったことはありませんか。
ひとつの漢字にいくつも読み方があると知ったとき、多くの子が一度立ち止まります。
漢字には、中国から伝わった音をもとにした「音読み」と、日本語の意味をあてはめた「訓読み」があります。
字の形はひとつなのに、文の中での使われ方によって音が変わります。
この切りかえには、文の意味をつかむことと、その場に合う音を思い出すことを同時に行う必要があり、少し時間のかかる場面です。
このプリントでは、その切りかえを2つのステップに分けました。
ステップ①は、四つの読みからえらんでマス目に書きます。
ステップ②は、同じ文を読んでから、今度は漢字そのものを書きます。
えらぶところから始めて、少しずつ書くほうへ進んでいける構成になっています。
漢字の読み方(音訓) プリント




音読みと訓読みを分ける前に知っておきたいこと

ステップ①は、文の下に四つの読みを□ボックスで示し、文の中の漢字のとなりのマス目に正しい読みを書きこむ形です。
扱う漢字は「上・下・生・行・空・出」の6文字にしぼり、学校のプリントよりも一段やさしい語と文で構成しました。
ステップ②は、同じ文の中で読みと書きをつなげます。
1枚の上半分では、同じ漢字を1文で2回使い、音読みと訓読みのどちらかをひらがなで書き分けます。
下半分(A5相当)は同じ文の書き問題で、今度は漢字そのものを書きこみます。
どちらから始めても大丈夫です。
ステップ②は上下をつなげたまま使えば、読みと書きが相互にヒントになります。
切り離すと少しレベルアップ。
同じ紙面のまま難易度を調整できるので、その日の様子に合わせて使い分けてみてください。
どちらのステップも、解答欄はマス目にしています。
マスのガイドがあると、書く手の動きが決めやすくなります。
さらにマスの数(1マス=1音)そのものが手がかりになり、読みをはっきり覚えていなくても選択肢を絞りこめます。
音訓の読み分けで手が止まるのは、覚えた量が足りないからとは限りません。
文字を見て音を思い出す働きと、文の意味から適切な読みを選ぶ働きは、脳の中では別の作業です。
この二つを同時に走らせると、作業記憶(頭の中の一時的なメモ帳)がいっぱいになりやすく、どちらかが止まってしまいます。
だからこそ、四択で「選ぶ」段階をはさみます。
思い出す作業を減らして、意味から選ぶ体験のほうに集中できるようにするためです。
声をかけるときは「読める?」ではなく、「この文だと、どっちがしっくりくる?」「うえに上がる、って言ってみようか」のように、文の意味へ注意を向ける言い方が助けになります。
書くことに力を使いすぎると、選ぶ余裕がなくなります。
持ちやすい鉛筆にするだけでも手の負担は変わりますので、マス目の解答欄とあわせて用意してみてください。
1枚終わるごとに、進んだことが目に見えると次に向かいやすくなります。
ごほうびシールのような小さな記録は、「ここまでできた」を本人の目に残してくれます。
「ほかの読み方もあるのかな」と気になったときのために、手元に漢字辞典があると調べる流れがつくれます。キャラクターの入った辞典なら、ページを開くまでのハードルが下がります。
同じ文脈で読みと書きを行き来することで、「意味」と「音」と「字形」が一度に結びつきます。
ステップ①で選べるようになってから②へ進んでも、②の上半分だけを先に使っても構いません。
順番は、その子の様子に合わせて決めてみてください。
1枚あたり5〜10分のスモール設計で、印刷すればすぐに使えます。家庭学習はもちろん、放課後の教室や特別な配慮が必要な学びの場でも取り入れやすい分量になっています。
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あわせていっぽ:漢字
今回のプリントとあわせて取り組んでみましょう!






