「がっこう」が「がこう」になってしまう。
「きって」を書こうとして、「っ」だけがすっと抜け落ちる。
声に出して読むぶんには言えているのに、書くと消えてしまう——小さい「つ」でつまずくお子さんは、決して少なくありません。
小さい「っ」(促音)は、耳で「いったん止まる」感覚をつかむことと、手で「小さく書く」動きの両方が必要な、つまずきやすい単元です。
音としては「何も言っていない一拍」なので、聞き取ることそのものに気づきにくさがあります。
文字にして目で見えるようにすると、その「見えない一拍」を確かめやすくなります。
このページでは、促音の練習プリントを2つのステップに分けてまとめました。
ステップ①は丸つけ中心で音を聞き分ける3枚(解答つき)、ステップ②はなぞり書きから自分で書くところまで進む4枚です。
今のお子さんの様子に合わせて、どちらか片方だけ使っていただいてもかまいません。
小さい「つ」(促音) プリント
ステップ① 音を聞き分けて、きまりを知る(★☆☆)


ステップ② なぞって、自分で書く(★★☆)


小さい「つ」の練習をはじめる前に知っておきたいこと

ステップ①は、①音の気づき → ②ことば → ③文の順に進みます。
まずは耳で「止まる」ところを見つけ、次に「きって・がっこう・はっぱ」のような身近なことばで穴埋め、最後に短い文で確かめる流れです。
最初は選択式(丸つけ)でかまいません。慣れてきたら書き取りへ移っていきます。
ステップ②は、書くことに重心を置いた4枚です。なぞり書きができたら、声に出して読んでみましょう。
小さい「つ」があるとどう聞こえるのかを、手と耳の両方で結びつけていきます。
そのあと、実際に自分で書いてみます。
いろいろなことばで書いていくうちに「同じ形で使われている」という規則性に気づけると、使い方がわかってきます。
促音が抜けやすいのには理由があります。
「っ」は、声に出ていない一拍だからです。
ことばを音のまとまりに分けて聞き取る力(音韻意識といいます。ことばが「か・っ・こ」のような音の粒でできていると気づく力のことです)が育っている途中だと、この「音のない一拍」だけが数から抜け落ちてしまいます。
書き忘れではなく、そもそも聞こえていないことが多いのです。
そこで、まずは「止まる合図」を決めることから始めてみてください。
口を閉じて1秒止まる、そのタイミングで手のひらを前に出す「ストップの手」を添える。
あるいは手拍子で「トン・(休み)・トン」とリズムを入れる。体の動きとセットにすると、止まりの感覚が残りやすくなります。
声かけの例をいくつか挙げます。
「いま、どこで止まったかな?」「手をたたきながら言ってみよう。何回たたいた?」「『き(っ/つ)てをはる』——どっちだと意味が通るかな」。
正解を先に言わず、確かめる場所を一つに絞って渡すのがコツです。
文で確かめるときは、声に出してから選ぶと選びやすくなります。
取り組む時間は、1回5〜10分を1〜2本くらいが目安になります。
集中が続きにくいときは、残り時間が目で見えるタイマーを置いてみてください。
「あと何分」が数字ではなく面積で見えるタイプだと、終わりの見通しが立ちやすくなります。
3分×2本のように短く区切るだけでも、最後まで進みやすくなります。
ステップ②で「書くこと自体がしんどそう」に見えるときは、筆記具を見直すのも一つの方法です。
小さい「つ」はマスの中で位置と大きさを調整する動きが必要になるため、鉛筆が持ちにくいと、それだけで負担が増えてしまいます。
三角軸や太めの軸に替えると、指の力が入りやすくなります。
紙のまぶしさが気になるお子さんもいます。
真っ白なコピー用紙だと文字が浮いて見えて読みにくい場合は、白色度の低い紙や、うすい緑の色紙に印刷してみてください。
それだけで文字の輪郭が落ち着いて見えることがあります。
厚めの紙にすると、消しゴムをかけても破れにくくなります。
読むのはできるけれど書くのが不安、という段階なら、1枚目を音読カードのように使う方法もあります。
「っ」のところを色で囲んでおいて、まずは声に出して読むだけ。
書くのは次の日にまわす、という分け方でも大丈夫です。
終わりに「今日できたこと」を一つだけ、ことばにして残してみてください。
「がっこうが書けた」でも「手をたたいて数えられた」でも十分です。
何ができたかがはっきり残っていると、次に取り組むときのハードルが下がります。
全部できなくても、進んだところまでで区切ってかまいません。
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あわせていっぽ:国語
今回のプリントとあわせて取り組んでみましょう!


